海を照らす光 紹介②(本を読むようになったきっかけ)

お恥ずかしいことに高遠弘美先生ご本人当ブログを発見されてしまい、全身赤面状態です・・・なんともお粗末な文章で申し訳ないです・・・。ともあれ、昨日の記事の続きです。感想などはどこかに書いておかないと忘れるため、ブログは90%くらいは自分のため、そして残りは少しでも高遠弘美先生と古屋美登里先生のことを知ってくれる人が増えたらいいな〜という気持ちで書いています・・・。赤裸々に書くのは本当に恥ずかしい・・・。

 

 

aotkxx.hatenablog.com

 

こちらが昨日の記事ですが、ではなぜ本を読む習慣がなかった私が今や楽しく読書をしているのか、です。

 

こんな私ですが、中学校の頃までは本を読むのが好きだったと思います。小学校の時は(きっと全員通る道 笑)星新一(短編SF)を読み漁った記憶があります。ボッコちゃんとかひたすら懐かしいです笑。今の小学生も読んでいるのかなぁ?そしてこの頃確かアニメもやっていたような・・・。そして中学になると木下半太の「悪魔の〜」シリーズ(ミステリー)や、友達に借りて当時流行っていた本を読んでいたと思います。

 

ただ変に真面目だった私は、次第に読みたい本よりも、読むべき本にばかり気を取られていて、いつしか読書が「お勉強」のようになっていました・・・。高校は付属だったので、夏休み前にちょろっと張り出される「大学推薦図書」の商学部の欄に書いてある図書をメモして、小難しい、よくわからない本を、ただ“読むことを目的”に読んでいた。今考えてもモリスの「マンウォッチング」を読む女子高生はなかなかだと思うし、ただ活字を目で追っていただけなので、中身全く覚えていないけど読みきった笑。

それでももちろん少しは「本」を読んでいたと思う。最近メディア化したもので言えば、三島由紀夫の「美しい星」(今度映画やるらしいです)に、吉村昭の「破獄」(1ヶ月ほど前に2夜連続?テレビドラマになっていたようです。見なかったけど。)などを読んでいました。あとはドビュッシーが好きなので、中山七里さんの「さよならドビュッシー」なんかも!(数年前に橋本愛ちゃんが映画やってた。)それでも、電車の中やちょっとした時間はやっぱり圧倒的に スマホ>読書 の構図が常に成り立っていたし、趣味が読書です!なんかは到底言えるものではなかった。

 

大学生に入って、それこそ高遠弘美先生にお会いできたけれども、やっぱり本を読む習慣はつかなかった。ビジネスやマーケティング、それからファッションへの興味で、ビジネス本や自己啓発本、あるいはココシャネルの伝記やらファッション史などを読んでいた。大学に入って2年以上たったが、読んだ小説はもしかしたら片手で収まるくらいかもしれない・・・。それくらい読書はしてこなかった。

 

①の記事で書いたように、大好きな高遠弘美先生はプルーストの研究をなさっていて、源氏物語よりも長い(!)「失われた時を求めて」の個人全訳をなさっている。高遠先生は本の紹介が大変お上手で、ちょうど「読みたい!」と思わせるセールスポイントのようなものをついていくので、私もプルーストを読み始めた。・・・先生の見るかもしれないブログでこんなことを言うのは失礼極まりないことだと思うが、結論から言うと私はあまりの長さに気が滅入ってしまい、読み続けることができずにいた。ただただお恥ずかしい・・・。

 

3年生になって、高遠先生のやっている翻訳の授業を履修した。(これについてはまた今度書きたい!!!)この授業は高遠先生と古屋美登里先生の対談、トークショーのような、文学好きの人にはたまらないであろう授業。(高遠先生はご自身では「話が下手」などと謙遜なさるが、これは全くの大嘘で、)先生がお話なさることはどれもが興味深く、そして古屋美登里先生はとってもお元気で、面白い先生。このお二人の授業が面白くないわけがなく、終始にやけてしまう。

 

ここで古屋美登里先生の簡単な紹介を入れる。

古屋 美登里(ふるや みどり、1956年 - )は、日本の翻訳家エッセイスト

神奈川県平塚市生まれ。神奈川県立平塚江南高等学校出身、早稲田大学教育学部卒業後「早稲田文学」の編集に従事。20代から翻訳を始め、当初はコンピューター、ビジネス書、のち英米の小説やノンフィクションを訳す。10代後半から倉橋由美子の薫陶を受け、倉橋の死後、倉橋作品の復刊に携わる。

古屋美登里 - Wikipedia

Wikipediaだとこんな陳腐な情報しか載っていないのが残念。水曜の3限が空いている人がいたら一度授業に来ればいいと思う。絶対裏コマのどの授業よりも面白い笑。私はもともと古屋先生のことを存じていたわけではなかった。高遠先生の授業だから行ってみた、そしたらこんなに素敵な先生に出会えた、といった感じ。一番有名な著書(翻訳)は、「帰還兵はなぜ自殺するのか」だと思う。読んでこそいないが、題名だけは前々から聞いたことがあった。

www.amazon.co.jp

 

この高遠先生と古屋先生の授業では先生方自身のお話や、翻訳に関するお話、様々なオススメの本を紹介していただける。不思議なことに高遠先生と古屋先生が本を紹介なさると、突然本を読みたくてたまらない気持ちがする。ビブリオバトルでこの2人がいたら間違いなく負けるのは、明白な事実。多分先生方が本を愛しているから、そのような紹介になるのだろうと思う。

 

それでも・・・、それでもなかなか本を読む習慣のない私は、その「本を読みたい!!!」と言う気持ちも一過性に終わってしまう。もともと飽き性の私は、面白そう!と思ってメモはするものの、いざ読もうと思うと興味が他のものへ移ってしまう。(そうでなければ2年生の時点で高遠先生から言われた本はきっとすぐにでも読みきっていた。)

 

そんな私だが、3限の授業の終わりに、古屋先生と授業を受けている先生方のファンの院生の先輩方におしゃれな喫茶店に連れていっていただいた。メンバーは古屋先生と、高遠先生の大学時代の先輩の先生、高遠先生のファンの社会人の方と院生の先輩2人に、同級生2人。(話は脱線するがその喫茶店は本当に可愛くてシュークリームは価値観が変わるほど美味しくて、食器も素敵で・・・。かなりオススメ。)

喫茶店で自己紹介を聞く。質問をしあう。普段は年齢のほとんど変わらない人と接しているため、自分と全然違う立場の人のお話を聞くのは何より興味深かった。

 

年齢も住まいもバックグラウンドも違うけど、共通なのは、当たり前だけど本を読むのが好きな人たちだった。商学部ということもあってか、周りに読書が大大大好きです!!!といった人はいなかったこともあって本当に新鮮だった。同級生の男の子が本を読み漁っていたと聞いて、すごいなと思った。

 

もともと負けず嫌いな正確ではあるけど、負けたくない!と気持ちは湧かず、むしろ単純にこの人たちと同じ世界をみたいと思った。ただ純粋に本を読みたくなった。多分これが、きっかけだったと思う。

 

大学の課題が立て続けに出されたものの、そのあとは早かった。本当は古屋先生翻訳のケアリーを読もうかと思ったけれど置いてなかったので、同じく古屋先生翻訳の海を照らす光( 海を照らす光 | M L ステッドマン, 古屋 美登里 |本 | 通販 | Amazon )を上下巻読みきり(人気すぎて単行本は置いてありませんでした)、今は高遠先生翻訳の「人生を完全にダメにするための11のレッスン」( 人生を完全にダメにするための11のレッスン | ドミニク ノゲーズ, Dominique Noguez, 高遠 弘美 |本 | 通販 | Amazon )を読んでいる。

 

あまり空いている時間がなかったので電車で読み進めたが、「海を照らす光」のラストのいいところで最寄駅についてしまい、悔しかったので、そのままホームで読んだ。こんなに読書に夢中になれたことは今までになかったと思う。こんなにスマホの充電の減りが遅いのもなかった。笑

 

明日にでも本当に「海を照らす光」の紹介をしたい笑。それにしても明日は高遠先生と古屋先生の授業がある。前回体調崩して行けなかっただけに、すでに明日の授業が楽しみ。